塾や家庭教師で教えていて、気になっていたこと

私はこれまで、学習塾や家庭教師の仲介サービスで、中学生を中心に教えてきました。授業についていけなくなった子、集団塾が合わなかった子、不登校の子など、いろいろな生徒を担当しました。

その中で、気になっていたことがあります。

生徒を担当する前に、教え方についての実践的な研修は、ほとんどありませんでした。教え方のコツや、うまくいった工夫が講師の間で共有される仕組みもありません。保護者の方との面談は事務局が行い、実際に教えるのは講師で、その間の連携もあまりありませんでした。

塾に通うからには、「今まで解けなかった問題が、解けるようになること」が大切なはずです。ただ、そのための方法は仕組みとしては用意されておらず、講師それぞれの工夫に任されていました。

青灯舎では、ご相談から授業までを私が担当しています。最初に伺った話と授業の内容がずれにくいこと、続けて様子を見ながら調整できること。個人でやるからこそできるその部分は、大事にしたいと思っています。

私自身のこと

正直に言うと、私は勉強が得意な子どもでした。

ただ、テストでいい点を取ること、いい大学に行くことが「正しいこと」で、そこから外れたら自分には価値がなくなる。無意識に、そう信じていた気がします。

だから、自分に自信はありませんでした。部活を選ぶときも、文系か理系かを選ぶときも、自分の意思で決めた記憶がありません。いい大学に行けさえすれば、それでいいと思っていました。

就職活動の時期になって、これから仕事をして、自分で選んで生きていくことが急に不安になりました。このままではいけないと思い、一度大学を休学しています。

いま振り返って思うのは、子どもの頃から「自分で選んで決める」という小さな経験を積めていたら、ここまで悩まなかっただろう、ということです。自分が子どもの頃に、こういうことを教えてもらいたかった。そう思うことが、いまの仕事の土台になっています。

卒業論文で知ったこと

大学の卒業論文のテーマは、「子どもの幸福度」でした。

日本の子どもは、体の健康では世界でも高い水準にある一方で、精神的な幸福度は先進国の中でかなり低いこと。自己肯定感や、「自分ならできる」という感覚も低い傾向にあること。調べる中でそれを知り、自分に限った話ではなかったのだと思いました。

ある生徒とのやり取り

家庭教師をしていた頃、印象に残っているやり取りがあります。平方根の問題をほぼ自力で解けていた子に、「今の段階でこれだけ解けていたら十分すごい」と伝えたときの返事です。

「でも、学校で先生に当てられたとき、答えられなかったから」

解けることと、自信を持てることは、同じではありません。成績をつける立場ではない、学校の外の先生だからできることもあると思っています。このときのことは、指導事例でくわしく書いています。

授業で大切にしていること

「できていない」ところを指摘するより、「どこまではできていて、どこから整理すればいいか」を一緒に見つけること。そして、正解させることよりも、自分で考えられる形をつくることを大切にしています。

例えば以前、正負の計算がわからない生徒を担当したときは、数回の授業で3種類の解き方を試し、合いそうだった方法をもとに、その子のための補助プリントを作りました。あてずっぽうではなく、一人でも「こうかな」と考えながら解ける形にするためです。くわしい経緯は指導事例に書いています。

全部正解することよりも、自分で考えられたかどうか。教わっている間はわかったつもりになりやすいからこそ、一人で考える時間を大事にしています。

「できた」という経験が増えると、勉強以外のことでも、少しずつ自分で考えて選べるようになっていく。そう思いながら教えています。

「青灯舎」という名前について

優しさと、落ち着き。そんなイメージからつけた名前です。

どれだけ技術が発達しても、先生がいて、教わる子どもがいるという学びの形は、昔から変わりません。その変わらない部分を、大切にしたいと思っています。

最後に

一人で運営しているため、お受けできる人数には限りがあります。また、私の教え方がどのお子さまにも合うとも思っていません。

まずはご相談や体験で、確かめていただければと思います。体験だけで終わっていただいても構いません。お子さまの様子で気になっていることがあれば、それを聞かせていただくところから始めます。